不妊検査の種類について

不妊検査にはどのような種類があるのかを解説しています。

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不妊治療の基礎知識

不妊検査の種類

不妊治療に欠かせない検査項目を詳細に紹介

不妊治療を行うにあたり、成功に導くため、検査が必要になります。超音波検査や性交後検査、ホルモン検査などさまざまな検査がありますが、その中で、医師の判断により必要と考えられる検査を行います。それらの検査によって、体が今どのような状態にあり、どのような不妊治療を行えば有効的なのかを判断するのです。
このページでは、そんな不妊検査についてくわしく紹介。一般的な検査の種類を挙げ、それぞれについて解説していきます。

不妊検査の種類

不妊検査の各項目を紹介

一般的に行われている12種類の不妊検査を一覧紹介

 
  • 基礎体温起床してすぐ(体を動かす前に)、舌下で測定をします。毎日同じ時間に測るのがコツです。
    基礎体温表の見方としては、排卵がきちんとある人は「二相性」の表になります。これは、黄体ホルモンが排卵後に分泌されるためです。ただ、あくまでも基礎体温表は目安。二相性になっていても、超音波検査をしてみると排卵されていないこともあります。しかし、治療方針を決めるにあたって不妊検査を進めていくうえで、重要なデータになることは間違いありません。正確に記録を残していきましょう。
  • 超音波検査細長い超音波プローベを膣内に挿入し、子宮や卵巣の状態をモニター画面で診る検査です。本人も一緒に画面を見ることができます。
    初診の際には、子宮筋腫や子宮腺筋症はないか、卵巣嚢腫はないかなどを確認するために行ないます。その後は排卵日前後で行うのが一般的。排卵日前後の超音波検査では、卵巣にできている卵胞の数や大きさを診て排卵日を予測し、治療内容を確認することになります。そして排卵後には、卵胞が潰れてなくなっているかどうか(排卵があったかどうか)を確認するために行います。
    また、排卵前の子宮内膜を確認することで、子宮内膜ポリープをはじめとした子宮内腔の異常を診ることもできます。体外受精においては、月経開始から2日目の「D2」に検査を行うことで、この周期で大きくなりそうな卵の数を予測するとともに早期黄体化が起きそうか否かを確認します。この所見をもとに、排卵誘発法を決めていきます。
  • 性交後検査(Huhner Test)性交後の子宮頚管粘液中にある精子の状態を確認するための検査です。検査を行う12時間前ぐらいまでに性交渉を行い、子宮頚管から粘液を採取して顕微鏡で見ます。もし子宮頚管粘液中に精子が確認できなければ、抗精子抗体、子宮頚管炎、無精子症などが疑われます。
  • ホルモン検査月経開始から3~5日目、「D3」~「D5」に行われる血液検査です。女性のホルモン値は、月経周期で大きく変わります。そこで、まだあまり変動のないこの時期に基礎値の確認をするのです。
    また、排卵の少し前にも行います。これは、「E2 エストラジオール(卵の成熟度を示すホルモン)と「LH 黄体化ホルモン(排卵の引き金になるホルモン)」の値を調べて排卵時期を予測するためです。
  • 通気検査卵管の通過性を確認するためのスクリーニング検査です。「D10」前後に行います。お産の経験がない場合、少し痛みを感じることがありますが、治療方針を決めるうえで非常に重要な検査といえます。
    管を通して子宮に二酸化炭素を注入し、二酸化炭素が卵管を通過して腹腔に漏れ出ていることを確認します。卵管が通過していれば、二酸化炭素が腹腔内で漏れ出る音が確認できます。また腹腔内に出た二酸化炭素は横隔膜の下に溜まるため、横隔膜が刺激され肩に放散する痛みが起こります。肩をつかまれたような重く鈍い痛みですが、これは卵管が通過している証拠でもあります。この症状は、通常一晩すれば治ってきます。
  • 子宮卵管造影検査「D10」前後に行う検査。前述の通気検査で使った二酸化炭素の代わりに造影剤を子宮内へ注入し、レントゲン写真を撮影します。
    通気検査と同様にある程度の痛みを伴いますが、診断力にかんしては通気検査より上です。卵管の閉塞部位の特定や、子宮の奇形がないか、粘膜下筋腫がないか、腹腔内癒着の可能性はないか等を診断できます。
  • クラミジア抗原検査・抗体検査女性のクラミジア感染は不妊に大きく関わっています。この感染の有無を、子宮頚管を綿棒で擦過することで確認するのがクラミジア抗原検査です。
    クラミジアは、無症状のまま子宮頚管炎を引き起こす厄介な感染症。そこから上行して卵管炎を引き起こす原因となり、卵管の閉塞や狭窄の原因にもなります。さらには骨盤腹膜炎を起こし、腹腔内を薄い膜状の癒着だらけにする場合もあります。抗体検査は、過去にこの感染症に罹っていないかを血液検査により確認するものです。
  • 抗精子抗体抗精子抗体の有無を調べる血液検査です。抗精子抗体には、精子の運動性を奪うものや、精子同士をくっ付けて塊にし、動けなくするものなどがあります。
    この検査で抗精子抗体が陽性と出た場合は、体外受精の適応と判断されます。
  • 精液検査自宅か病院で精液を採り、顕微鏡下で観察を行います。WHOによる正常精液所見を以下に示しました。
    ・精子濃度…20×10.6/ml以上
    ・運動率…50%以上
    ・奇形率…30%未満
    この検査の結果により、治療方針が大きく変わってきます。精子数が極端に少なければ、男性の血液検査(ホルモン検査)、および診察が行われます。
  • LH-RH/TRH負荷試験LH-RH試験は、排卵障害が体のどの部位の原因によって起こっているかを、具体的に調べるための検査です。
    LHRH(酢酸ゴナドレリン)を注射し、15分~2時間後まで採血を行ってLHとFSHの反応性を調べます。
    TRH負荷試験は、「潜在性高プロラクチン血症」を診断するための試験です。TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン/500ug)を投与し、脳下垂体からのプロラクチン(PRL)を測ります。
  • 精子機能の特殊検査精子の機能を確認するための特殊検査もいくつかあります。ハムスターテスト、ペネトラックテスト、アクロゾームテスト、透明帯接着テストなどが挙げられます。
  • AMH検査卵巣内にどれぐらいの卵が残っているか、つまり卵巣の予備能がどれぐらいあるのかを調べるための検査です。